第65回卒業証書授与式 学校長式辞を公開しました
式 辞
本日ここに、福岡工業大学附属城東高等学校 第六十五回 卒業証書授与式を、盛大に執り行えることを、何よりも嬉しく思います。ご臨席賜りました皆様に 深く感謝申し上げます。
保護者の皆様、本日は誠におめでとうございます。三年間で大きな成長を遂げてきたお子様方を皆様と、ともに見つめ導き支えることができました。
これまで賜った本校の教育活動に対するご理解とご支援に、あらためて御礼申し上げます。三年間ありがとうございました。
さて、晴れて卒業の日を迎えた「チーム城東 65期生」585名の皆さん、卒業おめでとう。
あっという間の三年間でしたね。
私は皆さんに 新入生登校日の挨拶で菅田将暉さん主演のドラマ「ミステリと言う勿れ」で使われた台詞を引用しました。「若いってことは、まだ頭でしか知らないことが多いけど、この先体験することで考えが変わることもあるだろう。それは恥ずかしいことじゃない。人に会い、人を知りなさい。それは自分を知る旅だよ。」 という台詞です。
皆さんに伝えたかったことは「中学生の時はこうだったから」とか「自分には向いてないから」とか、そんな先入観めいた考えにとらわれる必要はない。城東だから出会える仲間と見つけられるものや触れられるものがある。高校生活もその先の人生も皆さん自身がいくらでもデザインできる」ということです。それは、当たり前の中学校生活が制限されてきた皆さんへの応援メッセージでした。
しかし、心配は無用でした。皆さんの高校生活はコロナの影響が心配される中、宿泊を交代制で乗り越えた新入生研修に始まり、学年全体で取り組んだ合唱コンクール、経験者がいない中で模擬店を開いた文化祭など、印象深い出来事の連続でしたね。
特に3年次の体育祭は、伝統を受け継ぐだけでなく、皆さんらしい新たな要素を盛り込んで大きく発展させてくれました。
今できること、今しかできないことを実現する力。「目の前の課題」を自らの「進化」で乗り越えていく逞しさ。そして何より高校生活を楽しもうという熱意。皆さんの強みが「チーム城東」を確実に進歩・進化させてくれました。おかげで 素敵な時間を過ごすことができました。みんな、ありがとう。
これから皆さんは 新たな世界へと羽ばたいていきます。先が見えない、手本も正解もないと言われる時代を切り拓くためには、「今まで」にこだわらない見方、考え方と、それを実現する力が必要です。これらは他でもない、皆さんが城東高校での三年間で身につけてきたものです。
今、世界では、大谷翔平選手の 50 ― 50達成やパリオリンピックやり投げでの北口榛花選手の金メダル獲得など、ドラマや映画以上に ドラマチックなことが、次々と起こっています。その実現の背景には「限界を設けず、大きな夢を描き、それを叶える人生をデザインする」こと、そして楽しみながらチャレンジしてきた日々の 積み重ねが あったのだと思っています。
「君たちなら大丈夫! 奇跡とは決して偶然ではなく、起こるべくして起こる積み重ねの結果! 君たちなら大丈夫!」これが皆さんに送る最後のメッセージです。
卒業しても、「チーム城東」の一員として、またひとり一人が思い描いたドラマの主人公として活躍する日を、後輩たちとともに楽しみにしています。
我々教職員も、城東高校を巣立ったことを、皆さんに誇りに思ってもらえるよう、さらに精進していきます。
教職員を代表して、585名の輝かしい前途を祝して式辞といたします。
令和七年三月一日
福岡工業大学附属 城東高等学校
校長 佐 伯 道 彦